無断転載、実は嬉しい

私はインスタグラムで絵を投稿するのが趣味だ。絵は元々、小学校の頃から描いていて、それなりに自信のあるものを投稿している。主に好きなミュージシャン、俳優など有名人を自分なりに描いていた。いわゆるファンアートというやつだ。

ある朝、ラインを覗くと友人から「お前の絵が無断転載されている」という旨のメッセージがあった。私だけではなく共通の友人もいるグループトーク内で、どうやら前日の深夜に送信したらしく、友人同士で「無断転載ダメ、絶対。」「これだからネット素人は…」「著作権侵害の報告できるからね!」というコメントがあった。無断転載されていたのは2年ほど前に描いたバンドの絵だった。描いた当時の日付も一緒に投稿したものを、日付を切って絵だけトリミングしてあっただけにオリジナルへの尊重がないと二人は思ったんだろう。辛辣なコメントばかりであった。

正直、私は嬉しかった。うれしいっていうのは私のために無断転載を非難した二人の友人へ向けられたものではない。無断転載されたってことが。

当然無断転載を喜んでいるんじゃなくて投稿者が寄せた一言が。

「一番かっこいい○○(バンド名)」と書かれていた。褒めている。私の絵が褒められた!こんなに嬉しいことってあるだろうか?ハートをタップするだけのイイね!ではない。投稿者は画像を保存、トリミング、キャプションをつけて投稿したのだ。労力が違うし、印象だってそのほうが大きい。現金な表現だけどその投稿にだってイイねされていたし、私は嬉しかった(イイねもうれしいけれども)。

しかしアマチュアだとしても見たからには注意しなければならないと思った。昨今のネット社会では他人の絵を無断転載しあたかも自分が描いたように噓をつく馬鹿野郎がウヨウヨいるのだ。今回の投稿者は全くそういうのではなかったけど、知らないなら教えるべきだと思った。

私は早速「無断転載ですので削除またはキャプションにて私の作品だということを記載してください。しばらくの間反応が見られない場合、著作権侵害ということで報告させていただきます。」とコメントした。返信はすぐにあり、投稿を削除したようだった。著作者(偉そうな書き方だな…)にすれば「ど~せなら名前書いて有名にしてよぉ」という感じだったが自分が提案したことだし…と冷静に受け止めた。

あとは「今後はリポストという機能を使ったほうがいい、法律だから気を付けてね」という感じで返信していった。相手もあまりそういうのは疎かったらしく(どうかとおもうけども)、悪気がないのはわかった。最後に「これからも絵頑張ってください!」という応援まで送ってくれた。とてもいい人だった。

それと私がいきなり報告しなかったのは面倒だったからだ。私は普段めちゃくちゃ怠け者だが、それにしても酷かった。まず報告しようとすると該当する項目を何個も選ばされる。エロいから、不快だから、著作権侵害だから、とかそんな感じ。で、一番めんどくさかったのは自分の著作物のリンクアドレスと自分の住所氏名電話番号を入力しなければならないということだった。泣き寝入りが止まんないはずだよこれ…。証拠がなきゃダメっていうのはわかるけど個人情報まで書く必要あるか?もし裁判になる場合とかでよくないか。

 

そんな感じで事態は収束したのだが、驚いたことがある。最初の友人の反応だ。私より怒っているのはなぜだろう。少々ヒステリックなところがある友人だったが結構引いてしまった。私は無断転載されたけど褒められたし、すぐに適切な対処をしてくれたし、きちんと無断転載禁止って記載していなかった私が悪いって見方もある。私にも非があるって感じだったのだが、友人はそいつをたたきにたたいていた。うーん。別にそこまで怒らなくていいよ。私と相手との問題だしさ…。

かくいう私もライングループで一緒にたたいちゃったけども。逐一スクショを晒していたけども(これは私が100%悪い)。自分も相手も、人間というのはめんどくさいね。これもなんかの拍子でツイッターなんかで回されて友人にばれたらその時こそめんどくさくて考えるのも嫌だ。こっそりこっそり見られることを祈る。(じゃあブログに書くなよ)